コリントスの遺跡です。右の写真の中央が神殿です(下はそのアップ)。中央に見える道が古代には港へ通ずる中央通りです。神殿を中心に様々な建物があったと書いてありました。
商店、住居、倉庫など今の世にあるものは大方、あったようです。強い太陽を受ける夏には、厚い土や石で造られた家々は、快適だったでしょう。キチンと下水道があったので、排水も問題なく、衛生的にも学ぶべきことがあるようです。
遺跡としては小さいですが、周囲には現代の住宅があり、その下にも沢山の遺跡が埋もれているそうです。
コリントスの運河はギリシャ本土とペロポネソス半島を“切り離し”ています。深く穿たれた水路を上から見ると、岩が恐ろしいように切り裂かれています。
人は凄いことをするものだと思います。スエズ運河、パナマ運河もやはり近道をするために人が台地を切り裂いたものです。平だった場所が、運河の幅だけ落ち込んでいます。崖っぷちへ来るまで、存在は分かりません。
今は観光名所ですが、小型船がエーゲ海からアドリア海へ抜けるには、ここを通過し、コリンティアコス湾を通るのです。湾の出口にはオリンピック直前に大きな橋が出来ました。
エビダブロスは劇場で知られています。松に覆われた山の斜面を利用した見事な劇場です。サロニコス湾の南南西、ペロポネソス半島が本土とつながるコリントスの南方、約60`にあります。海岸には同じ名前のエビダブロスの町があるので、車で行くときにはArchological
Siteの標示がある方です。港町との距離は10`とありませんが山道です。
この劇場は現役でもあります。夏の夜、大勢の観客を集めて演劇が開催されます。ジジ・ババは04年にエギナ島の宿のオーナー夫妻と一緒に、船で観に行きました。アリストパネースの「女の平和」でした。ストーリーは分かっていたので、大笑いしながら観ました。日本の演出家、蜷川さんもここで別の劇ですが、演出を行い評判が良かったと聞きました。
紀元前412年に書かれた作品をその時代に作られた劇場で観るのは不思議な心地でした。そのときの写真が紛れてしまったので、上は05年のものです。
劇場が知られていますが、エビダブロスの遺跡はかなり広大です。劇場の観客席、最上段に立つと、先に松林が広がっています。そこに遺跡があります。盛んに発掘が行われていて、左上の写真は1986年に掘り出して、研究・調査し写真を克明に撮影した後に、埋め戻しています。雨や風にさらされると風化してしまうので、後世の研究のためにも、元のまま保存しておくのだそうです。祭事が行われたサークルです。
港は年を追うごとに賑わいを増していました。90年代に行ったときには、昔ながらの狭い路地にいくつかの店があり、港の前にも古いホテルが2,3軒あるだけでした。
今はヨットも係留されています。アテネ・オリンピックの2年ほど前から新しいホテルやレストランが出来、海岸通りは賑やかです。右はコリントスからエピダブロスへの道にあった果物を売る屋台です。
遺跡にはシクラメンの原種をよく見かけます。花屋さんで売られて入るものより、ずっと小さく可憐です。
エビダブロスの劇場は、下から向かって右