中部ヨーロッパ

チェコ・プラハ



建築物に興味を持つ人々の間では、チェコの首都プラハを”建築博物館”とまで言う様々な様式の建物がある。ボヘミア地方から流れてくるモルダウ川に沿ったプラハは、建築と同時に塔の多さでも知られる。こちらも"百塔の街”とも呼ばれる。

ロマネスク、ゴシック、ルネッサンス、バロック、アールヌーボー、キュピズム、そして近代建築まで、ずらりと揃っている。旧市街全体が世界遺産の"歴史地区”に指定されている。

         





旧市街広場

広場の周辺には時代が異なり、様式も時代によって異なる建物がある。広場の北側には、チェコの英雄、ヤン・フスの像がある。敬虔なキリスト教徒だったヤン・フスは、堕落したローマ教会を激しく糾弾。協会側から"異端”のレッテルを貼られ、火あぶりの刑に処された。1415年のことだった。

フスの処刑はチェコの人々、特に信奉者には激しい衝撃を与えたという。以後、プラハはカトリック教会と戦うことになった。像はフスの没後500年を記念して、1915年に建設された。。

  
聖ミクラーシュ教会のある広場には多くの人が集う。              フスの像。宗教革命の先駆者となった。
  
聖ミクラーシュ教会

フスの像の隣にはバロック様式の教会がある。白壁の教会はボヘミア・バロック建設の代表的設計者キリアーン・イグナーツ・ディーンツエンホファー(1689年~1751年)の手になる。内部は聖ミクラーシュの生涯や聖書から題材を取った天井画、バロック様式の彫刻などで飾られている。

  
フスの像の斜め後ろには聖ミクラーシュ教会。

旧市庁舎

プラハのシンボルでも有る天文時計お有る建物。現在の建物は第二次世界大戦では買いされた後に修復された。もともと数世紀をかけて増改築を続けて完成した。その都度、装飾や建物、さらに大きさの異なるたてもが並んでいる複合建築。観光案内所はこの建物にある。ルネッサンス時代の壁には人、馬などが描かれ、乾いたら黒の塗料を落とし、人物などを白く残す手法が使われている。
王の部屋などの有る内部はガイド付きのツアーに限られる。





天文時計



旧市庁舎の塔を飾る時計はプラハの名物の一つであり、最も貴重な文化財とも言われる。作られた当時の"天動説”にもとずいて天体の動きと時間を表している。上の円盤をプラネタリウムといい、地球を中心に回る太陽と月、天体の動きを表現している。ゆっくりと時を刻みながら1年で1周する。

下の円盤はカレンダリウムと呼ばれ、獣の12宮と四季の農作物が書かれた暦になっているからくり時計。毎日の正午に人形が窓から姿を現す。死に神が鐘を鳴らすと、塔の上の窓からキリストの12使徒が文字盤の上に現れては塔の中へト消えて行く。最後に一番上で鶏が鳴いて終わる。

この塔には登ることが出来、途中には歴代プラハ市長の肖像画が掛けられた執務室と礼拝堂があえう。出窓にあったステンドグラスはナチスに破壊されたので、現在有るのは1987年に造られたもjの。塔の内部からは12使徒のからくり人形を裏側から見ることが出来る。

「それでも地球は動く」と地動説を唱えて迫害されたガリレオは、名物になっているプラネタリウムに苦笑いだろう。

火薬門と市民会館

     

火薬門は元はと言えば旧市街を囲む城壁の一部、市内へのもんだったが17世紀に火薬庫として使われたので、この名前がついた。ゴシック建築で現在内部はギャラリーとして利用されている。高さは35メートル有る。
塔に隣接する市民会館は1911年に造られた。音楽祭「プラハの春」の会場になるホールもある。

カレル橋



モルダウ川に架かるプラハ最古の石橋で、1357年に着工士、50年の指月をかけて完成した。ゴシック様式の全長はは520㍍。橋の両側の欄干には30の聖人像彫刻が並ぶ。チェコの英雄も混じっていて、プラハの歴史を偲ばせる。聖人の中には日本でもお馴染みのフランシスコ・ザビエルの像もある。

   
カレル橋の旧市街側。          橋に集まる観光客(高台には王宮が見える)

  

カレルは士の彫刻、王宮。           橋の上には露店が並ぶ

  
カレル橋と王宮



旧ユダヤ人街                ヨーロッパ最古のシナゴーグ

  

ユダヤ人居住区の代表的な建物           儀式の家               


  
厚い壁の奥に部屋がある       扉は頑丈だ     

王宮と教会

モルダウ(ヴェryタバ)川西岸へカレル橋を渡るとフラツチャニの丘。その上に歴代王の居城がある。プラハの街を一望に見下ろす城は9世紀半ばに作られていたが、何度も改修などが行われ、14世紀にカレル4世の時代に現在の形となった。建物そのものが城壁になった広大な敷地には、旧王宮、宮殿、教会、修道院などがあり、現在はその一部が博物館や美術館になっている。



城の正門は南西のフラッチャーに広場から広いスペースが続き、入り口のゲートがある。門には衛兵が立っていて正時ごとに入れ替わる。実際に王はいないのだから衛兵も不要と思えるが観光用の出し物と考えれば、一応見せる。城内には様々な店がある。


  
王宮の坂道                 対岸の公園から見る王宮

聖ヴィート大聖堂

いくつもある中庭の二つ目から三つ目へ入ると、たかく聳える塔を持った大聖堂に出会う。尖塔の高さは97㍍、内部の幅は60㍍、奥行きは124㍍ある。


  
教会の外部と内部=右=


王宮の丘から見るプラハの街

黄金小路

王宮の中にはいろいろな店があり観光客を楽しませる

  
              鷲の表示は何を売る店なのか                 ボヘミアングラスを売る店             


    

おもちゃ屋                    レストランの呼び込み人形

   
川辺のレストラン                劇場入り口の飾り