冬は南国四国へ
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−室戸岬−高知市−(高知自動車道)−大豊町−(国道32号線)−大歩危・小歩危・祖谷渓−池田町−
(徳島自動車道)−徳島空港
全行程約800km、5泊6日

●最御崎寺(ほつみさきじ)第二十四番札所
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室戸岬のほぼ先端に建ち、弘法大師が荒磯修行を行ったところ。駐車場から石段を 登った平坦地にあり広い境内は緑の樹木に被われ、木々の間から青い太平洋が見渡 せる。 こで“空海”と名を改めたという。洞窟にこもり厳しい修行を続け悟りを開き出家 の決意をし、ここに虚空蔵菩薩像を刻み安置して、後に大師は唐へ向かった。 像などもある。 |
●津照寺(しんしょうじ)第二十五番札所
室戸市内、港に面した石段を上ると深い樹木に被われた朱塗りの竜宮城を思わせるような鐘楼門があり、本堂
、大師堂(いずれも昭和30年、50年代に再興された)などがある。
![]() 二十五番札所、津照寺は長い階段の上 この寺は、室戸の漁師の安全を祈願して弘法大師が延命地蔵を刻んだという。その後、土佐の藩主・山内一豊 や長宗我部氏などの手厚い庇護を受けたが、明治の神仏分離令によって廃寺の危機に見舞われながらも存続。 |
●国道55号線を高知市へ
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室戸市街を抜けると間もなく吉良川の町へ。 家々で、台風などの多いところから家屋を守るための知恵だ。 |
問い合わせ/室戸市教育委員会 TEL 0887-22-5142
●高知市
南国土佐の高知といえば藩主山内一豊、二十四万石の城下町であり、坂本龍馬をはじめ幕末から明治維新に活躍
した志士たちや、自由民権運動の中心人物である板垣退助などを育んだところ。
また、5月、黒潮に乗って北上するかつお、夏には三陸沖からまっすぐ土佐に南下してくるもどりがつおと豪快な
一本釣り。威勢のよい男たち、そして気っ風のよい女たちとともに繰り広げられる“よさこい祭り”(8月)
となかなか元気のある町でもある。みどころも多い。
●高知城
![]() 高知城 高知市中央の高台にそびえる城で、慶長6年(1601)土佐の藩主となった山内一豊が築城。 |
![]() 一豊の妻と馬 典型的な平山城で天守閣は三層六階で、追手門、黒鉄門など15の建造物は国の重要文化財を受けている。 本丸にある懐徳館には藩主の籠や武具などが展示されている。 |
●はりまや橋
![]() はりまや橋 高知のシンボルともいえる名所。江戸時代の豪商、播磨屋宗徳と櫃屋道清が川を挟んだ両家の往来のため にかけた橋。 よさこい節で「土佐の高知のはりまや橋で坊さんかんざし買うをみた」と歌われている。 |
道路の拡張でわずかに欄干だけが残っていたが、現在は道路の傍らに御影石造りの橋がかかり、朱色の欄干
は夜にはライトアップされている。
●桂浜
![]() 桂浜 日本の渚・百選に選ばれたほどの景勝地で、「みよや見よな月のみの桂浜・・・」と高知出身の文豪・大町桂月が 白浜青松の浜の月を愛でるほどの美しさだった。 の一部は作られたものという。 |
ここで地元の観光案内所の人から面白い、しかし、実感のこもった話を聞いた。
「日本観光名所三大がっかりは、この高知に二つ。はりまや橋と桂浜と」といかにも残念そうにいった。
観光案内人としては異例の発言だが、観光地は日本ばかりではなく世界どこの国でも“がっかり”はある。開発
によってきれいに整備はされても、本来のものを失った残念さが思わず口をついて出たのだろう。
とはいえ見方、感じ方は人によっても違う。“日本三大がっかり”だからこそ自分の目で確かめてみたくなるの
も名所たるゆえんかもしれない。
![]() 坂本龍馬の像 それでもやはり桂浜は高知観光のメインスポットのひとつだ。 坂本龍馬だ。 |
その他、イルカやクジラ、アシカなどのショーを見せてくれる水族館や土佐闘犬センターもある。
/水族館入館料 1,100円、TEL 0888-41-2437
/土佐闘犬センター入場料 1,500円、TEL 0888-42-3351
●国宝・豊楽寺薬師堂
高知自動車道大豊ICを出て国道32号線を10kmほど大歩危方面へ向かうと、JR太田口駅付近に豊楽寺への
小さな案内板がある。通り過ぎないように注意したい。この国道より境内には徒歩で山へと登る参道があ
るが、車でも行ける。
![]() 国宝・薬師堂 神亀元年(724)聖武天皇の勅願所として行基の開創という。愛知県の鳳来寺の峰薬師、福島県の常福寺 の獄楽師とともに日本の三大薬師として今に残る。 天災などにより消失した。 |
しかし、奇跡的にも薬師堂のみはこれらの難をのがれ800余年の歳月を刻み、今日までその姿を残している。
堂内に安置されている木造釈迦如来座像、阿弥陀如来座像などが重要文化財に指定されている。これらの
仏像の拝観はあらかじめ予約が必要だが、鬱蒼とした杉の林の中に長い時を経て佇む国宝の薬師堂そのもの
だけでも当時の繊細で美しい建築物を観ることができすばらしい。
問い合わせ/国宝薬師堂文化保存推進会 TEL 0887-73-0029
●祖谷渓・かずら橋
![]() 押すな押すなのかずら橋 祖谷渓は、四国の中央部剣山から流れる祖谷川の下流で断崖絶壁のV字形の谷で約10kmに渡る風光明媚な 景勝地だ。 |
まだ高速道路もなく、片道一車線の道だけが通じていた頃は、このかずら橋は山奥にあった。いまは大型バス
が入れるような道や駐車場建設で周辺の山は削られ、かずら橋の横には観光バスが通れるコンクリートの橋
が二つ架かる。近くには大きなホテルが建ち、新しい町もできていた。“秘境かずら橋”は団体客が渡る。
/かずら橋渡り料 500円、TEL 0883-87-2001
●大歩危・小歩危
![]() 大歩危 高知県から徳島市に向かって流れる吉野川。 を生んだ。 に四国を代表する景勝地である。 |
奇岩の連なる両岸は初夏の新緑、夏の深い緑、秋の紅葉と目を楽しませてくれる。とくに川下りの遊覧船
から見上げる断崖絶壁と清流の美しさは感動もの。
だが、川面まで20m以上もある断崖の上に一筋の茶褐色の線があることにも気がつくはずだ。台風など
で水かさが増すと国道付近のこの線まで水位が上がるという。自然の驚異に改めて驚かされるところでもある。
/大歩危舟下り所要時間30分 料金1,000円、TEL 0883-84-1211
大歩危より約20kmで徳島自動車道井川池田IC、あとは徳島空港までまっすぐだ
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