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近江(滋賀県)は琵琶湖の豊かな自然とともに、国宝、重要文化財など多くの歴史資産が残されている。遠く比叡山までも望む、その鈴鹿の山懐に抱かれ紅葉の名所として名高い百済寺、金剛輪寺、西明寺の三つの古刹を訪ねた。
いま盛りの紅葉の見事さは筆舌に尽くし難く、国宝や重文の古刹の魅力とともに、ここに写真で紹介しよう。
大阪方面からは名神高速道路八日市IC、名古屋方面からは名神高速の彦根ICで降り、国道307号線をほぼ高速道路に平行して走る。この両IC間約30kmの道筋、中央付近に百済寺、金剛輪寺、西明寺などが表示版で示されているので、各寺への道は迷うことはない。
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今から約1400年の推古14年(606)に百済人(現朝鮮半島)のために聖徳太子が創建した近江最古刹である。御堂は百済の「龍雲寺」を模して建てられ、本尊は像高2.6mの十一面観音。 |
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境内には「天下遠望の名園」という国指定の池泉廻遊式庭園がある。 |
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天平13年(741)聖武天皇の祈祷寺として行基菩薩が開山した寺。本尊聖観音菩薩は行基菩薩の作といわれている。 |
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本堂への参道には千余のお地蔵様が並び、本堂へは約200段以上の長い石段を上る。春は山桜、つつじ、石楠花、あじさいが咲き、秋はもみじが池の水に映えて美しい国指定の名園「名園池」は詣でる人々の心にしみる。 |
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平安時代の承和元年(834)三修上人が、仁明天皇の勅願によって開創された寺院。平安、鎌倉、室町時代を通して祈願、修行道場として栄えた。源頼朝が戦勝祈願をされたとも伝えられている。 |
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本堂(国宝)は鎌倉時代の初期飛騨の匠が建立した純和様建築で釘を使用していない。屋根は桧皮葺きである。 |
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紅葉の盛りの湖東三山詣でのあとは、歴史を思いっきり遡りイザナギ・イザナミが天下ったという伝説のある多賀神社に立ち寄ってみた。 |
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『古事記』では「伊邪那伎大神は淡海(あわみ)の多賀に坐するなり」とある。天照大神の親神様であるイザナギ・イザナミの夫婦を祭ったこの神社は、全国に200余りの社があるが、ここ滋賀県犬山多賀にある多賀神社は総本社だ。古くから“お多賀さん”と呼ばれ縁結びの神、長寿の神として信仰されてきた。江戸時代には「お伊勢参らばお多賀へ参れ、お伊勢お多賀の子でござる」とまでいわれた。 |