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八重山諸島とは石垣、竹富、小浜、西表、鳩間、波照間、与那国島など12の有人島からなり、ちなみに八重山という島はない。
行政区域は1市2町で石垣島が石垣市、与那国島が与那国町で他の島々は竹富町だ。
その竹富町の役場は石垣島にある。
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<コース>
竹富島-西表島-由布島

石垣島離島桟橋から高速艇で約10分。周囲9.2kmの小さな島で342人の島民の住む集落は沖縄の昔ながらの風景を残し国の「町並み保存区」となっている。そして島全体が国立公園で島の半分近くが立ち入り禁止区域でもある。
港から集落までは歩いても15分ほどだが1回200~300円のマイクロバスが島内を巡回している。携帯電話で呼べば来てくれる。レンタルバイクや自転車はあるが、車は乗り入れ禁止。また、竹富島名物の水牛車で集落巡りもできる。
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赤瓦屋根の民家、その屋根の上には魔除けのシーサー、珊瑚の石垣に絡むように咲く色鮮やかな南国の花々が咲く。昔ながらの集落は石垣を巡らし、珊瑚と白い砂の道が続いている。かつては農耕用であった黒い水牛の曳く車は、観光客の人気の乗り物だ。
以前は6人乗りの2輪車だったが、いまは4輪の車に10人以上の客を乗せて、狭い道を何台も数珠繋ぎ状態だ。
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竹富島のシーサーはオオカミのようだ
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安里屋クヤマ誕生の家
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織物を教える教室もある竹富民芸館
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島の文化や歴史を伝える「喜宝院蒐集館」、みんさー織の展示製造販売をしている「竹富民芸館」がある。
また、沖縄の人頭税時代、役人の求愛を断り、島の男と結婚したという美女クヤマの生家がある。この美談を歌った沖縄民謡「安里屋ユンタ」は沖縄地方では、いまでも人々に親しまれ、よく歌われている。
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竹富島・星砂の浜
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集落からマイクロバスでカイジ浜へ。幸福を呼ぶとして知られる“星の砂”がとれる浜で有名なところ。この星の形をした砂は珊瑚の死骸だが、20数年前に訪れた時とは異なり、採取禁止になっていた。手の平を広げて砂に押し当て、その手の平についてきた砂だけが持ち帰れるという。
小さなガラスビンに入れられた“星の砂”がブームになり渋谷、原宿などで爆発的に売れた時があった。そのころ、一時は業者がこの浜の砂をトラクターで 掘って運んだという。乱獲も極まれり。
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島の約90%が亜熱帯のジャングルに覆われた西表は、沖縄本島に次いで大きな島だが一周道路はない。東部の南風見から西部の白浜までの道沿いに集落が点在している。周囲は約130km、面積約290m2、人口約2,242人(2004年現在)。
石垣島離島桟橋から着く港は、東南の大原港と北の上原港がある。上原港へは高速艇で約40分、近くの鳩間島に寄る船では約50分くらいだ。
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ドライバーに注意の呼びかけ
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イリオモテヤマネコ注意の標識
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島のハイライトはイリオモテヤマネコだが、この天然記念物のヤマネコは滅多に人の目に触れることもない絶滅危惧種で、いまでは100頭を下まわってしまったという。他にもカンムリワシやセマルハコガメなど珍しい動物が生息する自然の宝庫だ。
なかなか人の近づけない内陸部のジャングルへは、北西の浦内川と南東の仲間川を上流へと辿る遊覧船を利用することになる。
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島の中心部の山岳地帯に源を発し、幾筋もの支流を集めて海に下る浦内川をゆっくりと船は遡る。両岸に鬱蒼としたマングローブやシダの群落が続く。メヒルギ、オヒルギ、ヤエヤマヒルギとそれぞれ性質の違うマングローブを観賞したり、その他の植物を観察したりしながら川を遡る30分の船旅だ。上流にはマリユドゥの滝とカンピレーの滝など島を代表する滝がある。
滝へは川を遡る船の折り返し地点の軍艦岩で下船し、遊歩道を約40~50分歩く。
料金
1,500円。
その他に浦内川の支流にマングローブの林や干潟の小動物を観察するカヌー下りもある。問い合わせは 浦内川観光 TEL
0980-85-6154。
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浦内川
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マングローブの根元は膝根といわれる
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立派な西表トンネルをくぐると道路は行き止まり。ここは島の西のはずれの小さな集落・白浜だ。かつては子供たちの声で賑わっていた小学校も過疎化で、いまは生徒が6人、校長先生以下保健士を含めて大人6人合計12名だけになったという。いくつもある教室、大きな体育館、広い校庭は静まりかえっていた。
隣接する第三セクター運営の宿泊施設もある。
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浦内川の河口に突き出した半島の途中にある珊瑚礁と白い砂と緑の小島が浮かぶ浜。干潮時には珊瑚礁の深みに取り残された無数の魚たちに会える浜でもある。
浜を望む高台にはペンションがあり、併設のレストランや土産店でシュノーケルの道具がレンタルできる。八重山諸島へは、泳ぎの苦手な人でも海の中を覗く自分に合った水中メガネは必需品だ。
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透明度抜群の海中を覗くと、浅く、深く珊瑚礁の棚はさまざまな形をつくり、その間にはたくさんの魚たちが泳いでいた。まるで水族館の中を自分が泳いでいるかのようだ。赤い魚、青い小さな魚、黒く大きな魚、種類も数もこれほど多く、視界いっぱいに飛び込んでくる魚の群れは未だかって見たことはなかった。
水中カメラでこれらの個体を写真に納めようと、波間の動く魚たちを追った。
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群れで泳ぐ
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イチモンジブダイ(下)
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ムラサメモンガラ
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スズメダイの仲間
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スズメダイの仲間
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ロクセンスズメダイ
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大原港と上原港とのほぼ中間にある小さな島、周囲2km、海抜2mの島全体が亜熱帯植物に覆われ、海岸にはマングローブが広がり、トントンミー(とびはぜ)や天然記念物のセマルハコガメをはじめ、珍しい蝶、野鳥なども観察することができる。そして、パパイアや熱帯の花々が栽培されている観光の島でもある。
島へは浅瀬の浜が続き、観光水牛車でのんびり渡る。絵はがきやパンフレットに登場するお馴染みの風景だ。
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海は急速に荒れてきた
天候には恵まれてたが、石垣島へ戻るときになって海は荒れ始めた。乗り合わせた人に「かなり揺れますねー」と言ったら、笑いながら答えた。
「このくらいじゃ揺れた部類には入りませんよ。台風が来るときには直前まで航行しています」
船は嫌いじゃないけれど、渡し舟、感覚で外洋を突っ走るのが、日頃の交通手段になっている人たちとは、やはり感覚が違うようだ。
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