▼寄り道
左は共同トイレです。ギリシャ人は並んで腰掛け、議論や情報交換をしながら用を足したと言われます。便座の下は水が流れ水洗式です。 左上は売春宿の跡です。下は石柱が並ぶ街路で、古代都市の見事さを見せつけます。
右の石に刻まれた足形や女性の女性の顔が何を意味するのか?地元の人の解説なので当てにはなりませんが、すぐ近くにある売春宿へ通る“チェック”だったと言うのです。
「女の顔とワイン壺が右下に見えるだろう。あれは売春宿を示しているんだ。足は重要だ。この足にその人の足を合わせてみて、それより小さいのは“子供”なので、通ってはいけないと言うことさ」
この説明が怪しいのは、右下にある四角い線です。彼は良くも言います。
「足型より大きければ、カネを持ってこい、と言う印だよ」
ギリシャ、ローマの時代に紙幣はありません。作り話の大嘘に決まっていますが、足形と女、ワイン壺は、売春宿が近いので、なんだか信憑性があるようで、聞いておく分には面白いのです。
エフェス
左は水没した建物の屋根、左下は水没した街路。中央はかつて船着き場だった場所で、大きな石柱に様々な像が刻まれている。右上は浴場跡、右下は劇場上部からの展望。
劇場の入り口。水が溜まり池になっていた。
市場広場は湿地帯に変わり水草もあった
大きな劇場跡で、観客席の中央にある柱は、首長の席です。半円形で草の生えているところが舞台になります。その後ろは楽屋など関係者の入る建物です。 →
エーゲ海岸のミレトはミレトスと呼ばれギリシャ・ローマ時代にイオニア文化の中心として栄えたところです。昔の海は前方の林のすぐ後ろまで迫っていたのです。
右は遺跡全景。上は転落危険、左は石垣崩壊注意の標識です。
エフェスには“都大路”や図書館、神殿など様々な遺跡が残っています。必要以上に復元されていないので、ほどよく古代を偲べます。
右の像はエルメスです。ギリシャ・ローマの神々は1人?の神が幾つもの役割を持っています。エルメスは神々の宅急便、情報伝達の神という性格も持っていました。
IT産業が盛んだったら、インターネットの神になっていたかも知れません。
▼寄り道
ミレト
女神像(上)。下は競技
場跡に住み着いた猫。
トルコのエーゲ海沿岸は約2500年前からギリシャ人の植民が始まりました。ギリシャのポリスとそっくりの街造りが習いでした。
ミレトもエフェスもベルガマ、トロイなども、ギリシャの雰囲気を色濃く残しています。強大なオスマントルコ誕生まで、海沿いとそう遠くない内陸は、ギリシャ世界でした。
左の写真はエフェスの図書館跡です。ざっと10万冊の蔵書があったと伝えられています。
ミレトの市場跡。雨期の直後は広場が水に浸かり、幻想的な遺跡になる。